今週の株の動きが今年後半のトーンを決める(9/6/23)
- Mary Oakley
- 2023年9月7日
- 読了時間: 4分
更新日:2023年9月26日
プレイヤー達が帰って来た。夏が終わり今年後半の米株相場の幕開け。だから今日の、そして今週の相場が今後のトーンを決める可能性は大きい。そんな今日、GSのJan Hatzius とMS Mike Wilson は正反対のリサーチを出した。そして原油高が止まらない。さて米株どっちに転ぶ?今年後半の展望は?
Goldman Sachs (GS)とMorgan Stanley (MS)のリサーチは意見が正反対で面白いのでまず主な意見を抜粋・考察。 後半で原油高が株に与える影響と私の独断と偏見を書く。
GSはブルでMSがベア。
GS のJanは年初からずっとブルで今日、今後12ヶ月以内に不況が来る確率を20%から15%に下げた。 市場コンセンサスの12ヶ月以内の不況確率は約60%あたりでずっと停滞してる。

平均の年の不況が来る確率は約2割らしいから、GSは今の経済は平均より不況が来る確率が低い状態と考えている。
GS がそう考える理由は
実質可処分所得が来年加速増加する
利上げの経済に与えるラグはすでに終わり、インパクトはこれから減少し、24年前半に消滅する
雇用市場は引き続き底堅い
GSが注目する“Trimmed -Mean-Inflation”はすでに2.5%
FEDの利上げは7月が最後で利下げが2024Q2に始まる
しかし、経済は強くてもそのほとんどは株価にすでに織り込まれていて、ここからさなるアップサイドは限定的、とも言ってる。
一方、MSのMikeは年初からずっとベア。6月か7月頃に「今年の僕のスタンスは間違っていた」と発言。
でもレポートは相変わらすベア。
MSのキーアイデアは
2Qで良い決算を出しても株があまり上がらない「Sell the news」の動きは市場の感情のシフトを示唆している
最近イールドカーブがベアスティープナー(長期金利が上がって逆イールドが解消されること)になりつつあり、株には向かい風
今年前半はテクが伸びたが、ここ3ヶ月はもっと景気サイクル後半(Late cycle)に伸びる株(バリューやクオリティー株)が伸びた
他のセクターが伸びたとはいえ、マグニフィセント7以外のほとんどの株は2月のピークを超えられていない
経済が強いとはいえ、政府関連経済の伸びを除外するとそれほど強くないし、最近の小売企業のコメントから消費者支出は冷え込み始めていると予想
よってエネルギーと産業セクターを推し、不況に弱い小型株は売る

結局よく読んでみると、GSは経済にはブルだけど株にはあまり強気ではない。MSは今は景気サイクル後半に強い株を推奨。
つまり、株に対する意見は実は大差ない。 CNBCを見ていてもベア対ブルみたいなコメンテイター達が呼ばれてもブル側で呼ばれた人はREITsを薦めてたりしてる。
マグニフィセント7やハイテク株を率先して薦めている人はあまりいない感じ。 誰も薦めてないとなるともっと伸びるかな?と思ってしまうのが天邪鬼な私。
GSもMSも4QのGDP成長率は減速すると言ってるし、学生ローンの支払い開始があまりにも話題になり過ぎてて、それもすでに織り込み済みでは?と思ってしまう。
結局私が何回かに分けて考察した「なぜ不況がまだ来てない?」の答え
経済構造がそれほど金利に敏感ではなくなってしまった
実質金利はまだ緩い
FEDが引き締めるはじから政府が緩めてる
コロナ以来の未曾有のお金刷り・金余りがまだ解消されてない
がかなり実経済に影響を与えている、というのが私の持論。
よって経済も株も市場参加者が期待するよりずっと底堅い気がする。
でも問題もある。長期金利と原油だ。特に原油。
ずっと安定していた原油がここへ来て上振れてる。OPECとロシアが供給削減を2024年まで継続で同意と今日ニュースになった。 原油が上がるとインフレ率が下がりにくくなるし、経済が停滞するので株には非常に良くない。

更にMSのMikeも触れていたベアスティープナー。長期金利が上がりつつある。 ずっと4%以下を保っていた米10年債金利が8月にがっつりと4%を超え、8月20日には4.3%を超えた。そして株は下げた。 その後、経済データが絶妙に弱かったので金利が8月30日には4.08%まで下げ、株は上げた。

でもここ数日でまた4.26%まで戻ってきてしまった。
主なニュースはPCE, 雇用統計とPMIしかなかったし、データはみんな良かったと思うので、なぜここへ来て金利がまた上昇してるのか今ひとつピンと来てない。
やはり原油が上げている事からのインフレ懸念か?
もし長期金利が4.3%を超えて更に上振れ、原油も$90を超えるような状態になったら、今後の株の上値はかなり重くなると思う。
原油やエネルギー株が少し下げたらUSOやXLEなんかをヘッジで買っておくのも手かもしれない。
とりあえず、今週は原油と長期金利を気にしながら、株相場のヘビーヒッター達がどう立ち回るのか、それをワクワクと見守ることにしよう。








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