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米スマートマネーは本当にベア(10/4/23)

米スマートマネーは本当にベア。今週は地元CTであった投資サミットに行って来た。これは名だたるファンドマネジャー達が登壇。レイダリオ氏やカーライルのDavid Rubenstein氏、ノーベル経済賞受賞のMike Spence氏、その他大勢の超頭の良い人達の話を直接聞いてすっかり気が滅入った。詳しく話そう。



このコンフェレンスでは毎年著名な人達が登壇する。去年はARKのキャシーさんも来ていた。一緒に撮った2ショットの写真をツイートしたので覚えているフォロワーさんもいると思う。


豪華な登壇者に対して、参加者は300人程度と小規模なので著名な人達に直接質問できるところがこのコンフェレンスの魅力。毎年他の参加者との交流も非常に有意義。


でも頭のいい人達は説得力がすごい。そして頭のいい人達は驚くほど皆んなベア。ストレートにブルな人はゼロ。ソフトランディングを提唱する人さえ稀で、私は自分がアホなのではないかと思った。


特に説得力が最強だったのはDr. Dambisa Moyo. この方は経済学者でOxfordでPhDを取り、Goldman Sachsなどを経て、今は名だたる上場企業の役員を務め、あのダボスで登壇されたりする超強者。


彼女は今の米経済はGilded Age(1870年から1900年の間)に似ていると言った。この時代は急速な産業化、都市化、そして巨大な経済成長を特徴としている。その一方で経済の不平等、政治の腐敗、労働者の権利の抑圧などの問題も引き起こした。


この名前「ギルデッド(Gilded)」は、表面は金箔で覆われているが、その下には真鍮や他の金属があることを意味してる。つまり外見上は輝いて見えるが、その下には多くの社会的、経済的問題が隠れている、という象徴的な言葉で、Mark Twainが命名した。


そう言われると確かに今と通じるものがある。


その後、第1次世界大戦やスペイン風邪があって、その後グレートギャッツビーで有名なRoaring 20sが来る訳だけど、Roaring20sは株もすごいバブル。そして1929年の大暴落、大恐慌で幕を閉じる。


1929年にバブルピークで7000ドル近かったダウ平均は1932年に1000を切った。その間、不況は3年間続いた。そしてその後、ダウが再び高値を更新するまで実になんと25年もかかったのだ。

Dr. Moyoは米株がその暗黒の25年のような時代に突入しつつあると言っていった。なんと恐ろしいこと。


彼女が正しいなら、ドルコスト平均でコツコツ積み立ててもあまり利益が出ず、下げたら買い、上げたら売るを繰り返す必要が出てくる。


つまり誰でも勝てるパッシブは伸びず、勝ち組と負け組がはっきり分かれてしまうアクティブ運用が必要ということになる。


さらに沢山の登壇者が口を揃えて警鐘を鳴らすのは米政府の財政赤字と負債の問題。これはドラッケンミラー氏も口をすっぱくして問題提起していた事。


今、実質経済はかなり強く成長し、インフレもあるので名目経済はさらに強い。つまり税収はいつもより高いはず。なのに、大統領選挙前年なので財政政策でお金は湯水のように使われ、赤字は増える一方。コロナ禍でもないのに。


これでもし来年不況が来て税収が減ったらどうなるのだろう。


インフレが収まらない→金利が高止まる→赤字がさらに増える→国債発行量がさらに増える→需要が供給に追いつかず金利が上がる、の悪循環。


「でも経済は貴方が予想したよりずっと頑張ってる」とモデレーターが質問。登壇者の返事は「レンガの壁に向かって走っていったら壁に直撃する直前まで全くなんともない」だった。


そしてここの所、金利が急上昇しているので、長期金利を勧める登壇者もほぼいなかった。


投資先として主に勧められていたのは、住宅不動産(特に一軒家)、非上場高成長企業株、高信用高担保流動金利のPrivate Credit, そして芸術品などの希少価値の高い物。


本当に気が滅入るコンフェレンスだった。


彼らが言ってる事はドラッケンミラー氏がめちゃくちゃ説得力があったように、反論は難しい。


でも投資の世界では予想が合ってるだけでは儲からない。


予想の合否よりもっと大事なのはタイミングだ。2023年、私たちはその事を思い知った。この人たちは年初からずっとベアなのだ。つまり、今年の上げは逃してる。


彼らの予想する未来はいずれ来るのかもしれない。でもそれは来年かもしれないし、10年後かもしれないのだ。


さらに沢山の人が悲観的になればなるほど、それは織り込み済みである可能性が上がる。


ここ6ヶ月で長期金利のETF、TLTが20%も下げてる(金利が上がってる)のに同時期、S&P500は4%上げてるのも興味深い。


結局、私はインフレは着実に下がると思うし、経済はなんだかんだで底堅いので株はここしばらくは大丈夫なんじゃないかと思う。


説得力のある悲観論を聞くと弱気になりそうけど、周りの意見が悲観的であればあるほど、本当は心配ではなく安心すべきなのだろう。難しいけど。


コアインフレがまた5%に逆戻り、とか、経済が突然急ブレーキで失業率5%超え、とかにならない限り、まだしばらくはGoldilockのSoft Landingが正解なのでは?


とりあえず、今週の雇用統計と来週のCPIデータを待つとしよう。やはり、投資は楽しく!

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